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AOKIが女性管理職の服を改革 3Dスキャナー計測で新商品

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AOKIは40〜50代のミドルエイジ女性に向けたビジネスウエアの新ライン“AOKIウーマンスタイル”を11月1日に全店とオンラインストアでスタートした。女性の年齢に伴う悩みとして上がっていた体形の変化や着用感の不満を解決すべく企画されたもの。ニットジャケットやカットソー類、セットアップスーツなどをそろえる。価格はニットジャケットが1万5000円、カットソーが6900円、スーツのジャケットが2万3000円、ボトムス、スカートが1万2000円。今後も商品を拡充し、3年後には売上高50億円を目指す。

 新ラインは、帝人フロンティアと3Dスキャナーによる人体計測サービスなどを行うビーエム・ディーシステムと協業して製作。ビーエム・ディーシステムが年代別に3D計測したサイズのビッグデータを活用し、40~50代のためのAOKI独自の7~15号までの型紙を開発した。

 発売日に合わせて開催された製品発表会で、AOKIの中川勲・商品部レディース責任者は「女性活躍推進法が実施されて以降、働く女性は増加している。AOKIでも女性のお客さまが10年ほど前に比べて10倍以上になり、売り上げの20%を占めている。それに伴い、現状のビジネスウエアに対するリアルな声がミドルエイジ層の方を中心に上がってきており、新たな商品開発に踏み切った」と経緯を説明する。

 製品説明後行われたトークセッションには、“AOKIウーマンスタイル”の開発に社外取締役として参加した尾原蓉子ウィメンズ・エンパワメント・イン・ファッション会長と同ラインのアンバサダーである女優で作家の中江有里が登壇した。同ラインのスーツを着て登場した中江は「最初に着たときに全く無理がない商品だと感じた。今までは自分が着たいと思っても商品がなかったり、着てもしっくりこなかったりと、オシャレに消極的になってしまうシーンが多かった」と感想を述べた。開発に関して、尾原会長は「女性がプライドを持って働くためには服が非常に重要な役割を担っている。ただ服を着るのではなく、美しく着ることができるようにこだわって作られた“AOKIウーマンスタイル”が、女性の社会進出にも寄与することを願いたい」と期待する。

三陽商会のラブレスが「ファクトタム」の有働幸司と協業 メンズコレクションを発表

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三陽商会のセレクトショップ、ラブレス(LOVELESS)が有働幸司「ファクトタム(FACTOTUM)」デザイナーと協業して新ブランド「LF(エルエフ)」を立ち上げ、2019年春夏コレクションを発売する。ラブレスは来春から新コンセプト“プラス ラブレス(+LOVELESS)”を掲げ、デザイナーやアーティスト、ブランドなど、外部のクリエイターと積極的に連携する。有働デザイナーとの協業はその取り組みの一つで、まずはワンシーズンのみのカプセルコレクションとして、アウター、ニット、カットソー、シャツ、パンツといったメンズのトータルアイテムを17型26色用意する。

ブランド名の「LF」は、「ラブレス」と「ファクトタム」の頭文字からとった。ロゴに付く「15」は2004年にスタートした互いの15周年を意味する。コレクションは、ラブレスが来春打ち出すテーマ“ファンクション(機能や実用性、汎用性など)”に則った上で、ラブレスとは違ったアプローチを目指す。天然素材やナチュラルな素材が多い「ファクトタム」に対して、「LF」では機能素材を一からオリジナルで作り、従来のラブレスのタイトフィットなシルエットとは異なる、“細からず、太からず”なシルエットに仕上げた。スタイル・カウンシル (THE STYLE COUNCIL)のポール・ウェラー(Paul Weller)から着想を得たという。

三陽商会の梅本祐助・紳士服企画グループ長は今回の協業について、「ラブレスと同じ2004年にスタートした東京ブランドとして『ファクトタム』以外は候補になかった。これまでのラブレスは黒やスカル、カモフラといったイメージが強かったが、それ以外のお客さまにもアプローチするための方策。10月に新コンセプトの店舗『ラブレス サニーサイドフロア』がオープンし、シンプルでエレガントな大人向けのMDが必要だということをあらためて実感した。ラブレスがこれまで足りなかった部分を補うために、今後は積極的に外部を巻き込んで協業を図る。近々、カルチャーをテーマにした協業の発表も控えている」と、既存のMDからの脱却を進める。

有働デザイナーは「短い準備期間だったが、何度も打ち合わせをして決めたラインアップ。今回の取り組みで三陽商会の技術の高さ、モノ作りのよさを感じた。現段階ではワンシーズンのみの取り組みだが、ワンシーズンではなかなか伝わりきらない部分もあるので、『LF』として完成度の高いコートを秋冬コレクションとして提案したい」と話した。

発売は2019年2月を予定し、価格帯は「ファクトタム」と同じ程度に設定。全国のラブレス、ラブレス サニーサイドフロア各店とオンラインショップで販売する。